図書館の資産

 図書館の資産はいうまでもなく資料なんですけど、でも資産だということは、選書、保存、貸し出し、除籍などの一連の流れは資産運用だということになります。図書館は銀行や証券会社が資産を運用するのと同じくらいの緻密な計画を立てて資産である資料を運用していかなくちゃいけないはずです。
 このような観点でみると現在日本の図書館の一体いくつの図書館が満足な資産運用ができていると言えるのでしょうか。不正こそしなくても社会保険庁に毛が生えたぐらいの計画で資料を購入してはいないだろうか。図書館の資料は市場価格で価値が決まるわけではないので、資産運用の明確な基準を作るのが難しいと思います。でもそれをやらないと、これから図書館は価値のないものだと判断されてしまう可能性がある。説明責任というやつです。
選書の基準は何なのか、保存の基準は何なのか、除籍の基準は?開館時間はどこまで拡大するのか、閉館時間はどの程度必要なのか、アウトソーシングするのにどれだけ費用がかかるのか。日本の多くの図書館は公共施設です。大学図書館であっても、国立大学法人なんかは国からの運営費交付金で運営しています。説明できないなんて言ったら、大臣達のように首になってしまう。気を引き締めてかからねば。